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  • ドローン飛行許可の申請方法|DIPS2.0での手順を解説

    この記事でわかること

    ドローン(無人航空機)で人口集中地区の上空夜間飛行などを行うには、国土交通大臣の飛行許可・承認が必要です。申請はDIPS2.0(ドローン情報基盤システム)からオンラインで行え、手数料は無料です。

    この記事では、許可が必要な飛行の種類、DIPS2.0での申請手順、審査期間、2025年12月の審査要領改正の影響までまとめて解説します。

    飛行許可・承認とは

    航空法では、一定の空域や飛行方法を「特定飛行」と定めており、特定飛行を行うには事前に国土交通大臣の許可または承認を受ける必要があります。

    何人も、次に掲げる空域においては、無人航空機を飛行させてはならない。ただし、国土交通大臣がその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないと認めて許可した場合においては、この限りでない。

    ― 航空法 第132条の85第1項

    許可が必要な飛行(空域の制限)と承認が必要な飛行(方法の制限)は、合わせて9種類あります。

    許可が必要な飛行(9種類)

    飛行禁止空域 → 「許可」が必要

    種類 根拠条文
    空港等の周辺の空域 航空法 第132条の85第1項第1号
    地表から150m以上の空域 航空法 第132条の85第1項第1号
    人口集中地区(DID)の上空 航空法 第132条の85第1項第2号

    禁止される飛行方法 → 「承認」が必要

    種類 根拠条文
    夜間飛行 航空法 第132条の86第2項第1号
    目視外飛行 航空法 第132条の86第2項第2号
    人・物件から30m未満 航空法 第132条の86第2項第3号
    催し場所の上空 航空法 第132条の86第2項第4号
    危険物の輸送 航空法 第132条の86第2項第5号
    物件投下 航空法 第132条の86第2項第6号

    上記のいずれにも該当しない飛行はカテゴリーIに分類され、許可・承認は不要です。

    飛行カテゴリーの分類

    特定飛行は、リスクの大きさに応じて3つのカテゴリーに分類されます。

    カテゴリー 定義 許可申請
    カテゴリーI 特定飛行に該当しない 不要
    カテゴリーIIB 特定飛行+立入管理措置あり+リスク低 技能証明+機体認証があれば不要
    カテゴリーIIA 特定飛行+立入管理措置あり+リスク高 常に必要
    カテゴリーIII 特定飛行+立入管理措置なし(第三者上空) 常に必要(一等+第一種機体認証が必須)

    カテゴリーIIBに該当する飛行は、二等操縦士の技能証明第二種機体認証を受けた機体であれば、飛行許可申請が不要になります。詳しくは「ドローンの飛行カテゴリーとレベルをわかりやすく解説」をご覧ください。

    申請に必要なもの

    飛行許可申請に必要なものは以下の5つです。

    • DIPS2.0のアカウント(初回はアカウント作成が必要)
    • 機体登録の完了(登録記号の取得済みであること)
    • 操縦者の飛行経歴(10時間以上の飛行経験)
    • 飛行マニュアル(標準マニュアルまたは独自マニュアル)
    • 賠償責任保険の情報(加入推奨)

    2025年12月改正後の注意

    2025年12月18日の審査要領改正により、以下の運用が廃止されました。

    廃止された運用 代替措置
    HP掲載機体による資料省略 型式認証・機体認証を受けた機体のみ省略可
    民間技能認証による資料省略 国家資格(技能証明)保有者のみ省略可
    民間団体の飛行マニュアル 標準マニュアルまたはリスク評価ガイドラインに基づくマニュアルのみ

    これにより、国家資格や機体認証がない場合は全ての資料を提出する必要があり、審査に時間がかかる可能性があります。

    申請の手順(DIPS2.0)

    Step 1: DIPS2.0にログイン

    DIPS2.0(https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/)にアクセスし、アカウントでログインします。初回はアカウント作成から始めてください。

    Step 2: 機体情報・操縦者情報を登録

    申請の前に、使用する機体の情報操縦者の情報をDIPS2.0に登録しておきます。機体登録で取得した登録記号と紐付けてください。操縦者情報には飛行経験時間や保有資格を入力します。

    Step 3: 飛行カテゴリーを判定

    「飛行許可・承認申請」メニューから簡易カテゴリー判定を実施します。飛行の内容がカテゴリーI/IIB/IIA/IIIのどれに該当するかを確認してください。

    Step 4: 申請書を作成

    新規申請を選択し、以下の情報を入力します。

    • 申請の種類: 個別申請か包括申請かを選択
    • 飛行の目的: 空撮、測量、点検などを選択
    • 飛行方法: DID上空、夜間、目視外など該当するものを選択
    • 立入管理措置の有無: 補助者配置等の安全対策の有無

    Step 5: 飛行情報を入力

    • 飛行の日時・期間: 飛行予定日または包括申請の場合は期間
    • 飛行の経路・範囲: 地図上で指定、または「特定の経路を定めない」を選択
    • 飛行高度: 地表からの高さを入力

    Step 6: 飛行マニュアルを選択

    国土交通省の標準マニュアルを使用するか、独自に作成したマニュアルを添付するかを選択します。2025年12月18日以降は、標準マニュアルまたはリスク評価ガイドラインに基づくマニュアルのみ有効です。

    Step 7: 申請書を確認・提出

    入力内容を確認し、電子申請として提出します。提出後、申請状況はDIPS2.0の「申請状況確認」画面で確認できます。

    Step 8: 審査・補正対応

    審査中に不備があれば「補正指示」がメールで届きます。指示に従って修正し、再提出してください。

    Step 9: 許可証の発行

    審査完了後、DIPS2.0上で電子許可書が発行されます。飛行時は許可書を携行(電子データでも可)してください。

    費用

    飛行許可・承認申請の手数料は無料です。DIPS2.0でのオンライン申請に際して、国土交通省への手数料はかかりません。

    ただし、以下の関連費用は別途発生します。

    項目 費用
    飛行許可申請(DIPS2.0) 無料
    機体登録手数料(別手続き) 900円〜2,400円/機
    紙の許可書の郵送 返信用封筒代(約1,000円)
    行政書士への申請代行 2万〜5万円(相場)

    機体登録は飛行許可とは別の手続きですが、飛行許可の前提条件として必要です。機体登録がまだの場合は先に済ませてください。

    行政書士に依頼するメリットは、申請書類の不備による差し戻しを防げることと、複雑な飛行条件(目視外+夜間など)でも適切な安全対策をマニュアルに反映できることです。特に2025年12月の改正以降、民間資格による資料省略ができなくなったため、書類作成の負担が増えています。

    行政書士への申請代行については「ドローン飛行許可の申請代行|費用相場と依頼の流れ」で詳しく解説しています。

    審査期間の目安

    条件 処理期間
    標準的な審査 10開庁日(土日祝除く約2週間)
    不備なし+標準マニュアル使用 数日〜1週間で完了する場合も
    補正指示があった場合 修正後に審査再開、さらに数日〜

    飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに申請を完了させてください。初回申請の場合は約4週間の余裕を持って準備するのが安全です。

    審査が遅れる主な原因は補正指示です。飛行マニュアルの安全対策が不十分な場合や、操縦者の飛行経歴の記載が不足している場合に差し戻されます。標準マニュアルを使用し、入力内容を提出前にダブルチェックすることで、補正指示のリスクを下げられます。

    また、年度末(3月)や大型連休前は申請が集中するため、通常より審査に時間がかかる傾向があります。繁忙期は余裕を持った申請を心がけてください。

    国家資格による申請の簡略化

    二等無人航空機操縦士第二種機体認証を組み合わせることで、カテゴリーIIBの飛行(DID上空、夜間、目視外、30m未満)は許可申請自体が不要になります。

    資格 効果
    二等操縦士+第二種機体認証 カテゴリーIIBの飛行は申請不要
    一等操縦士+第一種機体認証 カテゴリーIII(第三者上空)の飛行が可能
    国家資格のみ(機体認証なし) 操縦者の技能資料の省略が可能

    2025年12月の改正で民間資格による優遇が廃止されたため、国家資格の重要性が大幅に増しています。国家資格については「ドローン国家資格の種類と取得方法|一等・二等の違い」をご覧ください。

    よくある質問

    Q. 飛行許可と機体登録は別の手続き?

    はい、まったく別の制度です。機体登録は100g以上の全ドローンに義務付けられた「所有者管理」の制度で、飛行許可は特定飛行を行うための「飛行承認」の制度です。機体登録が完了していないと飛行許可の申請はできません。機体登録については「ドローン機体登録のやり方|100g以上は義務」をご覧ください。

    Q. 包括申請と個別申請の違いは?

    包括申請は飛行の日時・場所を特定せず、最長1年間・日本全国を対象にまとめて許可を受ける方法です。業務目的で反復して飛行する場合に便利です。個別申請は特定の日時・場所に限定した申請です。詳しくは「ドローン包括申請とは?個別申請との違いと申請手順」をご覧ください。

    Q. 飛行許可の有効期間は?

    原則として最長1年間です。有効期間が切れたら更新または新規申請が必要です。包括申請の更新は満了日の約2ヶ月前から可能です。

    Q. 許可を取れば好きな場所で飛ばせる?

    いいえ。飛行許可を取得しても、飛行前にDIPS2.0で飛行計画の通報(航空法第132条の88)が必要です。また、空港周辺や緊急用務空域など、追加の制限がある空域もあります。飛行禁止区域については「ドローンの飛行禁止区域一覧|確認方法と許可の取り方」をご覧ください。

    Q. 代理人が申請できる?

    可能です。行政書士等の代理人がDIPS2.0で飛行許可申請を行うことができます。その場合、申請者本人のDIPS2.0アカウントで代理人が操作するか、行政書士が自身のアカウントから代理申請する方法があります。

    まとめ

    ドローンの飛行許可申請は、DIPS2.0から無料で行えます。

    • 許可が必要な飛行は9種類(飛行禁止空域3種+飛行方法6種)
    • 申請はDIPS2.0で完結、審査期間は約10開庁日
    • 2025年12月の改正で民間資格による優遇が廃止、国家資格の重要性が増大
    • 二等操縦士+機体認証があればカテゴリーIIBは申請不要

    業務で継続的に飛行する場合は、個別申請より包括申請が便利です。詳しくは「ドローン包括申請とは?個別申請との違いと申請手順」をご覧ください。

  • ドローン包括申請とは?個別申請との違いと申請手順

    この記事でわかること

    ドローンの飛行許可を取得する方法には個別申請包括申請の2種類があります。包括申請なら最長1年間、日本全国を対象に、まとめて飛行許可・承認を受けられます。

    この記事では、包括申請と個別申請の違い、対象となる飛行の種類、DIPS2.0での申請手順、更新方法、飛行日誌の義務までまとめて解説します。

    包括申請とは

    包括申請とは、同一の申請者が一定期間内に反復・継続して飛行する場合に、飛行の日時・場所を個別に特定せずにまとめて許可・承認を受ける申請方法です。

    業務で空撮、測量、点検、農薬散布などを行う場合、飛行のたびに個別申請するのは現実的ではありません。包括申請を利用すれば、1回の申請で最長1年間の許可を取得できます。

    無人航空機を飛行させる者は、(中略)国土交通大臣の許可を受けなければならない。

    ― 航空法 第132条の85第1項

    包括申請は、この許可の取得を効率化するための仕組みです。飛行範囲を「日本全国」に設定し、飛行期間を「1年間」にすれば、期間中は許可の範囲内で何度でも飛行可能です。

    包括申請と個別申請の違い

    項目 包括申請 個別申請
    飛行日時 期間で指定(最長1年) 特定の日時を指定
    飛行場所 日本全国または都道府県単位 特定の経路・場所を指定
    飛行目的 業務目的のみ 業務・趣味いずれも可
    操縦者の飛行経験 10時間以上が必要 10時間未満でも申請可
    費用 無料 無料
    有効期間 最長1年 単発(その飛行のみ)

    注意: 包括申請は業務目的の飛行にのみ利用可能です。趣味・レジャー目的の飛行には個別申請を使用してください。

    包括申請の対象となる飛行

    包括申請が可能な飛行(6種類)

    飛行の種類 根拠条文
    人口集中地区(DID)上空 航空法 第132条の85第1項第2号
    夜間飛行 航空法 第132条の86第2項第1号
    目視外飛行 航空法 第132条の86第2項第2号
    人・物件から30m未満 航空法 第132条の86第2項第3号
    危険物の輸送 航空法 第132条の86第2項第5号
    物件投下 航空法 第132条の86第2項第6号

    個別申請が必須な飛行(包括不可)

    以下の3種類は包括申請では対応できず、その都度個別申請が必要です。

    • 空港等の周辺の空域(航空法 第132条の85第1項第1号)
    • 地表から150m以上の空域(航空法 第132条の85第1項第1号)
    • 催し場所(イベント等)の上空(航空法 第132条の86第2項第4号)

    これらの飛行が必要な場合は、包括申請とは別に個別申請を行ってください。飛行許可申請の全体像は「ドローン飛行許可の申請方法|DIPS2.0での手順を解説」をご覧ください。

    包括申請の条件

    包括申請を行うには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

    • 業務目的であること(空撮、測量、点検、農薬散布、報道取材、警備等)
    • 操縦者の飛行経験が10時間以上であること
    • 機体登録が完了していること(登録記号の取得済み)

    個人であっても業務目的であれば包括申請は可能です。飛行経験が10時間未満の場合は個別申請で経路を特定した申請のみ可能です。

    有効期間と飛行範囲

    有効期間

    包括申請の有効期間は最長1年間です。実務上はほとんどの場合、1年間で申請します。3ヶ月や6ヶ月での申請も可能です。

    飛行範囲の指定

    飛行範囲は以下のいずれかで指定できます。

    • 日本全国(最も一般的)
    • 特定の都道府県を選択

    実務上は「日本全国」で申請するケースがほとんどです。ただし、包括申請で全国の許可を取得しても、空港周辺や150m以上の空域では別途個別申請が必要です。

    申請に必要なもの

    包括申請に必要なものは以下の5つです。

    • DIPS2.0のアカウント
    • 機体登録番号(登録記号)
    • 操縦者の飛行経歴(10時間以上の経験)
    • 飛行マニュアル(標準マニュアルまたは独自マニュアル)
    • 賠償責任保険の情報(推奨)

    申請の手順(DIPS2.0)

    Step 1: DIPS2.0にログイン

    DIPS2.0(https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/)にアクセスし、ログインします。機体情報と操縦者情報が事前に登録されていることを確認してください。

    Step 2: 飛行カテゴリーを判定

    「飛行許可・承認申請」メニューから簡易カテゴリー判定を実施します。包括申請が可能な飛行かどうかを確認してください。

    Step 3: 飛行概要を入力

    以下の情報を入力します。

    • 飛行目的: 空撮、測量、点検等を選択
    • 飛行方法: DID上空、夜間、目視外、30m未満等を選択
    • 立入管理措置の有無を選択
    • 「包括申請」を選択(ここが個別申請との分岐点)

    Step 4: 飛行詳細を入力

    • 飛行範囲: 「日本全国」または都道府県を選択
    • 飛行期間: 開始日と終了日を入力(最長1年間
    • 申請先を選択

    Step 5: 機体・操縦者を紐付け

    事前登録した機体情報操縦者情報を選択し、申請書に紐付けます。各基準への適合性を確認してください。

    Step 6: マニュアルとその他情報を入力

    • 飛行マニュアル: 国土交通省の標準マニュアルまたは独自マニュアル
    • 保険情報: 賠償責任保険の加入状況
    • 緊急連絡先

    Step 7: 申請書を確認・提出

    入力内容を確認し、電子申請として提出します。

    Step 8: 許可書の発行

    審査完了後、DIPS2.0上で電子許可書が発行されます。審査期間は通常数日〜2週間です。飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに申請を完了させてください。

    費用

    包括申請の手数料は無料です。

    項目 費用
    包括申請(DIPS2.0) 無料
    機体登録手数料(別手続き) 900円〜2,400円/機
    行政書士への申請代行 2万〜5万円(相場)

    飛行日誌の義務

    2022年12月5日の改正航空法施行により、特定飛行を行う場合は飛行日誌の作成・携行が義務化されました。

    無人航空機を飛行させる者は、飛行日誌を備え、これに当該無人航空機の飛行に関し国土交通省令で定める事項を記載しなければならない。

    ― 航空法 第132条の89

    飛行日誌に記載する内容

    記録の種類 内容
    飛行記録 飛行日時、場所、飛行時間、操縦者名
    日常点検記録 飛行前の機体点検結果
    点検整備記録 定期的な点検・整備の記録

    飛行日誌は飛行時に携行する義務があります。国土交通省から飛行実績の報告を求められた場合は、速やかに提出してください。

    補足: 以前は3ヶ月ごとの飛行実績報告書の提出義務がありましたが、2021年4月1日に廃止されました。現在は飛行日誌の記録・携行のみが義務です。

    飛行日誌は紙でもデジタルでも構いません。国土交通省が様式を公開していますので、それを参考に作成してください。飛行日誌を携行せずに飛行した場合は航空法違反となるため、忘れずに持参しましょう。

    更新方法

    更新の手順

    1. DIPS2.0にログイン
    2. 「飛行許可・承認」メニューから「更新申請」を選択
    3. 更新対象の包括申請を選択
    4. 内容を確認・必要に応じて修正
    5. 申請書を提出

    更新の注意点

    項目 内容
    更新可能期間 満了日の40開庁日前〜10開庁日前
    期限切れの場合 更新不可、新規申請が必要
    10開庁日を切った場合 更新不可、新規申請が必要
    2025年3月24日以前の許可 変更・更新不可、新規申請が必要

    重要: 2025年3月24日のDIPS2.0改修により、それ以前に取得した包括申請は変更・更新ができなくなりました。該当する場合は新規申請をやり直してください。包括申請の更新については「ドローン包括申請の更新方法|有効期限と手続き」で詳しく解説しています。

    国家資格があれば申請不要になるケース

    二等無人航空機操縦士第二種機体認証を受けた機体であれば、以下の飛行は許可申請自体が不要になります(カテゴリーIIB)。

    • DID上空の飛行
    • 夜間飛行
    • 目視外飛行
    • 人・物件から30m未満の飛行

    ただし、空港周辺・150m以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下は、国家資格があっても個別申請が必要です。国家資格については「ドローン国家資格の種類と取得方法|一等・二等の違い」をご覧ください。

    よくある質問

    Q. 趣味でドローンを飛ばすのに包括申請は使える?

    使えません。包括申請は業務目的の飛行のみが対象です。趣味・レジャー目的の場合は、飛行の都度個別申請を行ってください。

    Q. 包括申請を取れば毎回の飛行前に何もしなくていい?

    いいえ。包括申請の許可を取得していても、飛行前にDIPS2.0で飛行計画の通報(航空法第132条の88)が必要です。また、飛行日誌の記録・携行も義務です。

    Q. 包括申請で夜間の目視外飛行は申請できる?

    可能です。DID上空+夜間+目視外など、複数の特定飛行を組み合わせた包括申請も可能です。ただし、組み合わせによって追加の安全対策や飛行マニュアルの記載が求められる場合があります。

    Q. 包括申請中に機体を追加できる?

    可能です。DIPS2.0で包括申請の変更申請を行い、機体を追加できます。ただし、2025年3月24日以前に取得した許可は変更申請ができないため、新規申請が必要です。

    Q. 飛行経験10時間はどうやって証明する?

    飛行経験は自己申告制です。証明書や飛行ログの提出は求められませんが、虚偽の申告は航空法違反となります。日頃から飛行日誌をつけて、正確な飛行時間を記録しておくことを推奨します。飛行経験が10時間未満の場合は、包括申請ではなく経路を特定した個別申請のみ可能です。

    まとめ

    ドローンの包括申請は、業務で継続的に飛行する場合に最も効率的な申請方法です。

    • 最長1年間、日本全国をカバーする許可を1回の申請で取得
    • 対象は6種類の飛行(DID上空、夜間、目視外、30m未満、危険物輸送、物件投下)
    • 費用は無料、審査期間は数日〜2週間
    • 飛行前の飛行計画通報飛行日誌の携行は毎回必要
    • 更新は満了日の40開庁日前から可能

    はじめてドローンの機体登録を行う方は「ドローン機体登録のやり方|100g以上は義務」もあわせてご覧ください。

  • ドローン機体登録の更新方法|手順・費用・注意点を解説

    この記事でわかること

    ドローン(無人航空機)の機体登録には3年間の有効期間があり、期限が来たら更新手続きが必要です。更新を忘れると登録が失効し、そのまま飛ばせば1年以下の懲役または50万円以下の罰金の対象になります。

    この記事では、DIPS2.0での更新手順、費用、更新できる時期、リモートID免除との関係、よくある質問までまとめて解説します。

    機体登録の更新とは

    2022年6月20日から、100g以上の全てのドローンに機体登録が義務化されました。登録の有効期間は3年間です。

    登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

    ― 航空法 第132条の6第1項

    有効期間が過ぎると登録が失効し、未登録状態と同じ扱いになります。飛行させるには更新手続きを完了させなければなりません。

    更新と再登録の違い

    項目 更新 再登録(失効後)
    手続き DIPS2.0で「有効期間の更新」を選択 新規登録と同じ手順
    登録記号 変わらない 新しい記号が付与される
    リモートID免除 事前登録機体は免除継続 原則として搭載が必要
    費用 新規登録と同額 新規登録と同額

    特にリモートIDを搭載していない事前登録機体(2022年6月19日以前に登録した機体)は、更新すれば免除が継続しますが、失効してから再登録するとリモートIDの搭載が必要になります。

    更新に必要なもの

    更新手続きに必要なものは以下の3つです。

    • DIPS2.0のアカウント(登録時に作成済みのもの)
    • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートのいずれか)
    • 更新手数料の支払い手段(クレジットカードまたはインターネットバンキング)

    法人の場合はgBizIDでの本人確認も可能です。

    更新できる時期

    更新申請は、有効期間満了日の1ヶ月前から満了日当日まで受け付けられています。

    たとえば有効期限が2026年6月20日の場合、2026年5月20日から6月20日の間に手続きできます。

    更新時期と新しい有効期間の関係

    更新のタイミング 新しい有効期間の起算日
    満了日の1ヶ月前〜満了日に更新 現在の満了日の翌日から3年間
    1ヶ月より前に更新 更新完了日から3年間(残存期間が無駄になる)

    満了日の1ヶ月前以降に更新するのが最もお得です。早すぎる更新は残りの有効期間が切り捨てられるため注意してください。

    更新の手順(DIPS2.0)

    Step 1: DIPS2.0にログイン

    DIPS2.0(https://www.dips-reg.mlit.go.jp/)にアクセスし、登録時に作成したアカウントでログインします。

    Step 2: 「有効期間の更新」を選択

    ログイン後、「無人航空機の登録申請」メニューから「有効期間の更新」ボタンを押します。更新対象の機体を選択してください。

    Step 3: 登録情報を確認

    「所有者・機体・使用者情報の確認」画面で、登録されている情報に誤りがないか確認します。住所変更や機体の改造があった場合は、更新前に変更届を提出する必要があります。確認後、「更新申請」ボタンを押します。

    Step 4: 本人確認を行う

    以下のいずれかの方法で本人確認を行います。

    方法 処理期間の目安
    マイナンバーカード(ICチップ読み取り) 1開庁日以内
    運転免許証・パスポート(顔認証) 5開庁日以内
    本人確認書類の郵送 5開庁日以内
    gBizID(法人向け) 1開庁日以内

    マイナンバーカードが最速かつ最安です。スマートフォンまたはICカードリーダーでチップを読み取ります。

    Step 5: 手数料を支払う

    航空局から確認メールが届いたら、DIPS2.0の「申請状況確認/取下げ/支払い」ページで申請状況が「手数料納付」になっていることを確認し、支払いを行います。

    Step 6: 完了を確認

    支払い完了後、「更新完了のお知らせ」メールが届きます。DIPS2.0にログインし、「機体情報・使用者情報の確認/変更」から有効期限が更新されていることを確認してください。

    費用

    更新手数料は新規登録と同額で、本人確認方法によって異なります。

    本人確認方法 1機目 2機目以降(同時申請)
    マイナンバーカード 900円 890円
    gBizID(法人) 900円 890円
    運転免許証・パスポート(顔認証) 1,450円 1,050円
    本人確認書類の郵送 1,450円 1,050円
    書面(紙)申請 2,400円 2,000円

    複数の機体を同時に更新すると、2機目以降は割引されます。10機保有している場合、マイナンバーカードなら合計8,910円(900円+890円×9機)です。

    リモートIDと更新の関係

    2022年6月20日以降に登録された機体は、原則としてリモートID機能の搭載が義務です。ただし、制度開始前の事前登録期間(2021年12月20日〜2022年6月19日)に登録した機体はリモートIDの搭載が免除されています。

    この免除は更新によって継続します。更新せずに登録が失効すると免除も消滅し、再登録にはリモートIDの搭載が必要です。

    リモートID非搭載のまま運用を続けたい場合は、有効期限内に必ず更新してください。リモートIDの詳細は「ドローンのリモートIDとは?搭載義務と免除条件」で解説しています。

    よくある質問

    Q. 更新を忘れて有効期限が切れたらどうなる?

    登録が失効した状態でドローンを飛ばすと、航空法第157条の7により1年以下の懲役または50万円以下の罰金の対象になります。有効期限が切れた後でも更新手続き自体は可能ですが、手続きが完了するまで飛行はできません。

    Q. 機体登録の更新と飛行許可の更新は別の手続き?

    はい、まったく別の制度です。機体登録は所有する全ての100g以上のドローンに必要な「所有者管理」の手続きで、有効期間は3年です。飛行許可・承認は特定の飛行方法(夜間飛行、DID上空飛行等)を行うための「飛行承認」で、有効期間は原則1年です。両方の期限をそれぞれ管理してください。飛行許可の申請方法は「ドローン飛行許可の申請方法|DIPS2.0での手順を図解」をご覧ください。

    Q. 登録内容に変更がある場合はどうする?

    住所変更、氏名変更、機体の改造などがある場合は、更新手続きの前に変更届を提出する必要があります。変更届もDIPS2.0から行えます。

    Q. 更新の通知は届く?

    国土交通省から有効期限満了日の約2ヶ月前にメール通知が届きます。ただし、DIPS2.0に登録したメールアドレスが有効でない場合は届きません。メールアドレスが最新かどうか確認しておきましょう。

    まとめ

    ドローン機体登録の更新は、DIPS2.0から6ステップで完了します。

    • 有効期間は3年間、更新申請は満了日の1ヶ月前から
    • 費用はマイナンバーカード利用で1機900円
    • 事前登録機体のリモートID免除は更新で継続
    • 更新を忘れると1年以下の懲役または50万円以下の罰金

    はじめてドローンの機体登録を行う方は「ドローン機体登録のやり方|100g以上は義務」もあわせてご覧ください。